特定非営利活動法人
アットホームホスピス
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アットホームホスピスは、ケアのベースと言える「もてなし:ホスピタリティ」を基本テーマとしています。
日本では、ホスピスと言えば病院のような施設(建物)を連想する人が多くいますが、ホスピスとは本来「ケアの理念」であり「生きる」を手伝うプログラム全体のことを言います。だから場所を選びません。
だれもが自分の一番大事な居場所「ホーム(Home)」があります。それがあなたの家(House)だとしたら…。もしかして家(House)でないのかもしれない。あなたのホーム(Home)はどこですか。
ホスピスは、ラテン語のホスペス(hospes:主人客人両者/見知らぬ人/異国の友を意味する)を語源とし、ホスピティウム(Hospitium:暖かいもてなし)に由来します。元々はヨーロッパで、巡礼者など旅に疲れた人たちや病人を休ませる教会や宿泊施設を指しました。看護にあたる聖職者の無私の献身と歓待をホスピタリティ(hospitality)と 呼び、そこから今日のホテル(hotel)や病院(ホスピタル:hospital) の語がうまれたといわれます。

《近代以降のホスピスの歴史》
18世紀末のアイルランドは、600年にわたるイギリスの植民地支配で人権無視に耐え、プロテスタントによる弾圧により居場所を失った貧しく飢えた人々がいました。近代ホスピスの母、修道女マザー・メアリ・エイケンヘッド(アイルランド「シスターズ・オブ・チャリティ」創立者)は、その居場所をつくる志をたてますが、1858年に亡くなります。それは1879年その志を引き継いだシスターたちにより、アイルランドのダブリン市に「ホーム」の形で建てられました。その後、彼女たちはロンドンのセント・ジョゼフ・ホスピスをはじめ、オーストラリアやスコットランドに次々と施設ホスピスを設立します。
第2時世界大戦時、志願し看護師になったシシリー・ソンダースは、戦後、脊椎の病気のためソーシャルワーカーに転身しますが、そこで運命の人となる末期のがん患者タマス氏(ユダヤ系ポーランド人)と出会います。その後、看護師に復帰。33歳で医師を目指し、38歳で医師になります。セント・ジョゼフ・ホスピスで末期の疼痛をモルヒネで除去する方法を研究開発し、1967年、現代ホスピスの世界的な広がり先駆けとなったセント・クリストファー・ホスピスを設立しました。
ホスピスは建物ではなく概念であり、場所を選びません。それは近代以降あらわれた概念ではなく、2000年以上の歴史をもった人権運動といえます。
「ケア」という言葉を病院が使うと、患者さんや家族はピンときません。「大事な人を看病する。あたりまえの事じゃない?それのどこがケア(技術)?」
それよりも「愛する人を守る」「気づかう」などの方がしっくりします。「ケア」は元々日本語にはなく、いい訳語もないことからおこってくる違和感です。
「ケア」とは、する世界(Doing)ではなく、受ける世界(Receiving)。その両者が自然に相互作用する世界です。私がまずあって、別にケアがあり、それを身につけて何か(技術)を提供する世界ではありません。
暮らしそのものも、ケアです。これがケアの源流であり出発点です。
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